たろうはかせの孤軍奮闘記

公認会計士目指しています。1991年生まれ26歳。現実逃避にブログでも書きます。

父の日にプレゼントはいらない。

今週のお題「おとうさん」


Amazon Echo 「バースデー」篇 30秒

 

 

今年の父の日にはスマート・スピーカーを用意した。

 

母の日はカーネーションを送るのが風習になっているが、父の日になると何を送ればいいのか分からないものだ。バラの花を送るというものあるらしいが、私の父親は花の匂いが好きではない。そのような理由から、父の日には毎年違うものを送っているのだが、この時期は本当に悩む。今年は何を送ればいいのだろうか。

 

そんな折、アマゾン・エコーのテレビCMを見かけた。

 

CMの中で応対してくれるデバイスはスマート・スピーカーといって、「アレクサ」というワードの後に話しかけると応答してくれるらしい。インターネットに接続しているから、簡単な調べ物もできるそうだ。話しかけると応答してくれるのならば、機械が苦手な父親でも使いこなせるだろう。

インターネットで調べてみると、アマゾン・エコーには3種類あり、一番安いもので5,980円(ただし6月17日まで4,980円)で販売されていた。それくらいならばなんとか頑張って用意できそうだった。

 

 

私はアマゾン・エコー・ドットを買った。

 

 

届いた製品は小さな青いパッケージに包まれており、スマホとほぼ同じ大きさくらいだった。私は父の日用に買ってきた包装紙でラッピングをした。

 

 

 

3つあるグレードの中でも、本当は一番高いものを買いたかった。なんでも最上位グレードは、電気を消したりつけたりもできるそうだ。文明の最先端利器である。しかし、値段も1万8千円と高い。私は資格試験勉強中の身分であり、バイトをしていたとは言え、自分自身でお金を稼いで完全に独立しているわけではない。更に実家ぐらしの身分であり、不安定な身分の状態だ。このような理由であまり高いものは買えなかった。

 

既にご存知の方も多いだろうが、私の父は心臓を悪くしており、正直に行ってあと何回父の日を迎えられるかも分からない。そんな時に迎えようとしている父の日であるから、何か思い出に残るものとしてプレゼントを送りたかった。

 

プレゼントを用意して数日後、父の日が近づくなるに連れてテレビでもその話題が多くなる。ある日、父と母と私の三人で朝食をとっていると、テレビ番組で父の日の特集が組まれており、茶の間の空気がそちらの方に変わってしまう。私はなんとかして話題を逸らそうとしたのだが、結局はそれも無理で、思い切って私は父親に話題を振った。父の日、なにか欲しいものでもある?と。父は答えた。

 

 

 

「そんなものはない。欲しいものがあるとしても、お前が試験に合格して、自分で金を稼いでから買ってくれ。それまでは要らない。」

 

 

 

それが返答だった。私は何も答えられなかった。

 

用意したアマゾン・エコーは渡せそうになかった。

私は自分の部屋に戻り、プレゼント用に包装した紙を破る。

出てきた青色のパッケージを開封し、外箱を捨てた。

用意したアマゾン・エコーはこっそりと、自分の部屋で使うことにした。

 

 

 

 

 

明日の父の日、親父に伝えよう。

 

プレゼントは用意してないけど――――。

おとうさん、いつもありがとう。